納豆天国風ラテン語入門講座2: 14 疑問文と関係代名詞

この章では、ラテン語の疑問文と関係代名詞を学んでいこう。

疑問文の作り方

ラテン語での疑問文の作り方なのだけれど、まずはYes、Noで答える疑問文の作り方から。この場合は、平叙文で文頭になる語に、接尾辞「ne」をつければよい。この疑問文の答え方は、述語を直接言えばYes、その前に「nōn」をつければNoになる。

続いて、疑問詞を使った疑問文の作り方。こちらは、疑問詞を文の先頭に持ってくればよい。

疑問代名詞

疑問詞の中でも、名詞を置き換える「疑問代名詞」は曲用をする。なお、この曲用は、単数においては、性で形が変わるのではなく、人か人でないかで形が変わる。

人単数物単数男性複数女性複数中性複数
主格/呼格quisquidquīquaequae
属格cūjusquōrumquārumquōrum
与格cuīquibus
対格quemquidquōsquāsquae
奪格quōquibus

疑問形容詞

疑問代名詞によく似た疑問詞として、「疑問形容詞」というものがある。これは、「どの」、「どんな」といった意味を表す疑問詞である。こちらも曲用をするが、複数においては疑問代名詞と同じ形になる。

男性単数女性単数中性単数男性複数女性複数中性複数
主格/呼格quīquaequodquīquaequae
属格cūjusquōrumquārumquōrum
与格cuīquibus
対格quemquamquodquōsquāsquae
奪格quōquāquōquibus

関係代名詞

英語同様、ラテン語にも「関係代名詞」が存在する。使い方も英語のそれによく似ていて、従属節の先頭に関係代名詞を置いて使い、先行詞を修飾する意味を表す。先行詞を省略する表現も可能である。

関係代名詞は曲用をし、その曲用形は疑問形容詞と全く同じである。性と数は先行詞に一致させ、格は従属節中での関係によって決定される。

関係代名詞が従属節の主語の場合は、従属節の述語の人称による活用は、先行詞の人称によって決定される。

おさらい

ラテン語の疑問文と、疑問代名詞、疑問形容詞、関係代名詞について学んだ。

練習問題

次のラテン語を日本語に翻訳しなさい。解答は、問題の後ろの黒い部分をドラッグすれば出てくる。

  1. Inne Deum credis? Non credo.汝は神を信ずるか?いいえ、信ぜず。
  2. Quem patronum(<保護者 patronus, -ī m.) rogo?(<願う rogō, -āre, -āvī, -ātum)我は誰を保護者として願う?
  3. Quae fabula tibi placet? Magistri tui.汝はどんな物語が好きなり?汝の先生のなり。
  4. Liber, in quo totum continetur, est.全てのものが含まるる書物があり。
  5. Deus, qui Mariam absolvisti,(<赦す absolvō, -ere, -solvī, -solūtum) mihi parces.(<[与]惜しむ parcō, -ere, pepercī, parsūrus)マリアを赦し給いたる神よ、我を惜しみ給え。

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