この章では、ラテン語の疑問文と関係代名詞を学んでいこう。
ラテン語での疑問文の作り方なのだけれど、まずはYes、Noで答える疑問文の作り方から。この場合は、平叙文で文頭になる語に、接尾辞「ne」をつければよい。この疑問文の答え方は、述語を直接言えばYes、その前に「nōn」をつければNoになる。
続いて、疑問詞を使った疑問文の作り方。こちらは、疑問詞を文の先頭に持ってくればよい。
疑問詞の中でも、名詞を置き換える「疑問代名詞」は曲用をする。なお、この曲用は、単数においては、性で形が変わるのではなく、人か人でないかで形が変わる。
人単数 | 物単数 | 男性複数 | 女性複数 | 中性複数 | |
---|---|---|---|---|---|
主格/呼格 | quis | quid | quī | quae | quae |
属格 | cūjus | quōrum | quārum | quōrum | |
与格 | cuī | quibus | |||
対格 | quem | quid | quōs | quās | quae |
奪格 | quō | quibus |
疑問代名詞によく似た疑問詞として、「疑問形容詞」というものがある。これは、「どの」、「どんな」といった意味を表す疑問詞である。こちらも曲用をするが、複数においては疑問代名詞と同じ形になる。
男性単数 | 女性単数 | 中性単数 | 男性複数 | 女性複数 | 中性複数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
主格/呼格 | quī | quae | quod | quī | quae | quae |
属格 | cūjus | quōrum | quārum | quōrum | ||
与格 | cuī | quibus | ||||
対格 | quem | quam | quod | quōs | quās | quae |
奪格 | quō | quā | quō | quibus |
英語同様、ラテン語にも「関係代名詞」が存在する。使い方も英語のそれによく似ていて、従属節の先頭に関係代名詞を置いて使い、先行詞を修飾する意味を表す。先行詞を省略する表現も可能である。
関係代名詞は曲用をし、その曲用形は疑問形容詞と全く同じである。性と数は先行詞に一致させ、格は従属節中での関係によって決定される。
関係代名詞が従属節の主語の場合は、従属節の述語の人称による活用は、先行詞の人称によって決定される。
ラテン語の疑問文と、疑問代名詞、疑問形容詞、関係代名詞について学んだ。
次のラテン語を日本語に翻訳しなさい。解答は、問題の後ろの黒い部分をドラッグすれば出てくる。